📕このレッスンで学べること
- [新しい通貨]
➡︎「形容詞」で名詞を説明する - [とても新しい通貨]
➡︎「副詞+形容詞」で名詞を説明する - 副詞と形容詞は「だいたい無視してOK👌」な理由
- 「長い英語=名詞を詳しく説明している」と理解して、全体を捉える
こんにちは!ひるべる(@SpiceCurryPri)です。
前回の記事では、英語をブロックで整理する上で重要な「名詞」についての基礎知識を学びました。
今回は、その「名詞」の状態や様子を読み手や聞き手に説明するために使われる、「副詞」と「形容詞」について学習し、「副詞+形容詞+名詞」の形で、英語をブロックに整理することができるようになることが最大のゴールです。
これができるようになることで、英文を読む際に「無視して良い単語」がどれか、も見えてくるようになります。頑張っていきましょう!
[形容詞+名詞]で1ブロック
まずは、「形容詞」について学習していきます。「形容詞」とは、「名詞」の状態や様子を説明するためのことば・品詞です。次の例文で、その意味を確認してみましょう。
I have a new currency.
これをブロックに整理すると、
S | V | O |
I | have | a new currency. |
私は | 持つ | 1つの 新しい通貨を |
となります。ここでは、「new(新しい)」が、名詞の「currency(通貨)」がどういうものなのか、について説明しています。ですので、「a new currency(1つの新しい通貨)」で1ブロックとして英語を整理することができます。
「形容詞」で名詞を説明する
ではもう1つ、例文を見てください。
Tom found a useful wallet.
この文を「SVOC」を使って分解すると、
S | V | O |
Tom | found | a useful wallet. |
トムは | 見つけた | 1つの 使いやすい財布を |
「useful」という単語が、名詞「wallet」の前にありますね。ここでは、この「useful」が「形容詞」で、名詞「wallet」について説明を加えています。 つまり、トムが見つけた財布はどんな財布なのか、ということについて「useful(=使いやすい)」と説明してくれてるんです。
例題
では1つ、例題をやってみましょう。次の日本語を英語で言ってみましょう。その際「形容詞」を意識して音読してください。
I (S) / bought (V) / a cool wallet (O).
私は/買った/1つのかっこいい財布を
「cool(かっこいい)」は「形容詞」で、名詞の「wallet」の状態・様子を説明しています。
[副詞+形容詞+名詞]で1ブロック
「副詞+形容詞」で名詞を更に具体的に説明する
では、例題で英語にした文をもう少し長くしてみます。
I bought a very cool wallet.
これをブロックに整理すると、
S | V | O |
I | bought | a very cool wallet. |
私は | 買った | 1つの とてもかっこいい 財布を |
「very(とても)」という単語が、Oブロックに加えられました。
この「very」は、「cool」の程度を説明しています。つまり、財布がどのくらいクールなのか?を説明しているのです。
つまり私は、[めっちゃクールな財布]を買ったんですね。
このように、「名詞」の状態や様子を具体的に説明しようとすればするほど、1ブロックが長くなります。そしてそれがどれだけ長くなろうが、「SVOC」で英語をブロックで分解する癖をつけておけば、構造は同じということを見抜くことができて、長い英語に対しても頭を整理してシンプルに読解することができます。
副詞と形容詞は、無視してもだいたいOK👌
どれだけ名詞の説明が長くなっても構造は同じ、という意味は、短い文と長い文を並べて比較してみるとわかりやすいのでみてみましょう。以下の3つの例文は、すべて「SVO」で整理することができます。
I bought a wallet.
I bought a cool wallet.
I bought a very cool wallet.
S | V | O |
I | bought | a wallet |
I | bought | a cool wallet. |
I | bought | a very cool wallet. |
このようにOブロックがどれだけ長くなろうと、それが1つのブロックであるとわかっていれば、例えば「cool」という単語の意味がわからなくても、とりあえず、
「私は財布を買った」
ということはだいたいわかります。つまり、「cool」を無視して訳してしまってもOKなんですね。このように、「SVOC」でブロックに整理して英語を捉えると、長い文も短い文と同じように捉えることができ、単語がわからなくても文全体の意味も推測しやすくなります。
こうなると、わからない単語が出てきてもそこで思考が止まってしまうことはなくなり、例えば先ほどの文では「cool」がわからなくても、「coolと言う単語で名詞を説明してるんだな」とわかれば、
「私はめっちゃナントカな感じの財布を買った」
と、「cool」を「ナントカな感じの」という風に、かなり雑に置き換えてしまうことで、文全体の意味を捉えることができます。名詞「wallet」を説明するために「very cool」という語句が加えられブロックが長くなっている、ということがわかればOKなのです。
前回の講義でまず「名詞」について詳細に解説したのは、このように名詞を起点に英語をブロック整理できるということを理解してもらうためです。1つ1つの単語の意味より、「どこからどこまでが1ブロックなのか?」を意識することで、かなり楽に英語を使えるようになります。
もう1つだけ、別の単語を使って「無視してOK」の意味を体感してみます。
I bought an extremely cool wallet.
ここで、「extremely」という少し難しい単語が出てきました。でも、慌てなくてOKです。
「私はかっこいい財布を買った」
ということは、わかりますね。「extremely」だけでなく、「cool」の意味がわからなかったとしても、
「私は財布を買った」
ということがわかればOK!!これもやはり、
「私はナントカな感じの財布を買った」
と、「extremely cool」を「ナントカな感じの」と適当に読み替えておけば良いのです。実際の会話では、相手の雰囲気や声色で推測することもできます。
(めちゃめちゃテンション高く「財布買ったんだ!」と言ってるなら、めっちゃ気に入ってるんだな、ということがわかります笑。つまり、「extremely cool」=「very very very cool(めちゃくちゃ、ものすごくカッコいい)」となります。 )
くり返しになりますが、「extremely」や「cool」などの1つ1つの単語の意味より、「どこからどこまでが1ブロックなのか?」を意識することが大事なのは、こういう推測が簡単にできるようになるからなのです。
まずは、
I bought a very cool wallet.
という英文を見たときに、
S | V | O |
I | bought | a very cool wallet. |
私は | 買った | 1つの とてもかっこいい 財布を |
というように、頭の中でブロック分けできるようになることが最初のステップです。それができれば、非常に英語が読みやすくなります。
💡SVOCを使って英文の構造を捉えて、どこからどこまでが1ブロックなのか?という意識で英語を使う
・I have a wallet.
・I have a very cool wallet.
→2つとも「SVO」で構造は同じ
名詞を説明すればするほど、1ブロックは長くなる
ここまで見てきたように、「名詞」を具体的に説明しようとすればするほど、文は長くなります。さきほどの「私は財布を買った」の例文をもう一度見てみます。
「私は財布を買った」
S | V | O | |
❶ | I | bought | a wallet |
❷ | I | bought | a cool wallet. |
❸ | I | bought | a very cool wallet. |
①、②、③の順番で、私が持っている財布がどう言う財布なのか具体的に説明しています。そして、これよりも更に長い説明が加えられることがあり、その例文(④と⑤)をここに加えてみます。
S | V | O | |
❶ | I | bought | a wallet |
❷ | I | bought | a cool wallet. |
❸ | I | bought | a very cool wallet. |
④ | I | bought | a very cool and useful wallet. |
⑤ | I | bought | a very cool wallet which is made in Italy. |
どうでしょう。⑤の文など特に、「ながっ!!」と思った方も多いと思います。でもこれ、ぜんぶ
❶ I / bought / a wallet.
と同じ「SVO」の構造で、名詞「wallet」の状態を詳しく説明して長くなっているだけ。④で新しく出てきた「useful」という単語や⑤の「which」から始まる部分の意味がわからなくても、とりあえず
「私は財布を買った」
ということは最低限わかります。あとは、その財布が「どんな財布なのか」についての説明なのです。
今日のレッスンで最も大事なことは「名詞を説明すればするほど文が長くなっているんだ」ということ。今回はこれだけ理解して頂ければOKです💡
💡名詞を具体的に説明すればするほど、1ブロックは長くなる
・a wallet→ ただの財布
・a very cool wallet→とてもかっこいい財布
・a very cool wallet which is made in Italy→イタリアで作られるとてもかっこいい財布
より詳しく名詞を説明する用法
④と⑤の文についての解説は、今週残り2回のレッスンでしていきますが、少しだけ解説をします。
④「and」=「+」(接続詞)
I bought a very cool and useful wallet.
この文では、「and」という接続詞を使って、「cool(カッコいい)」と「useful(使いやすい)」の2つの形容詞で「wallet」を説明しています。分解すると、
S | V | O |
I | bought | a very cool and useful wallet. |
私は | 買った | とてもカッコよくて + 使いやすい 財布を |
となります。この「and」については、次回の記事(2021年5月7日水曜18時アップ予定)で解説します。
⑤which(関係代名詞)
I bought a very cool a very cool wallet which is made in Italy.
ここでは、<which is made in Italy(イタリアで作られる)>の部分が、「a very cool wallet」について更に詳しく説明しているのがわかります。この「which」のようなことばを、「関係代名詞」と言います。
S | V | O |
I | bought | a very cool wallet <=which is made in Italy>. |
私は | 買った | とてもカッコいい財布を <=その財布はイタリアで作られてる> |
「which(関係代名詞)」について、次の次の記事(2021年5月9日月曜日18時アップ予定)で解説していきます。1つ1つ、焦らず理解していきましょう👍
例題:英語で言ってみよう
では、今回習った知識を使って日本語を英語にしてみましょう。
I (s)/ have (V) /a very cool wallet (O).
Tom (s)/ found (V) /a very useful cryptocurrency wallet (O).
※「cryptocurrency wallet(仮想通貨ウォレット)」:「cryptocurrency」と「wallet」の、2つの名詞が重なって1つの名詞になっています
お疲れ様でした!
次回は「and」や「or」という接続詞を使って、名詞を詳しく説明する方法を学習します。1つ1つ積み重ねていきましょう!!