このレッスンで学べること
- 名詞はSとV
- 「名詞句」や「名詞節」の意味
- 2つの「名詞(名称と名前)」について
こんにちは!ひるべる(@SpiceCurryPri)です。
今回からは、名詞・形容詞・副詞・動詞などの「品詞(ひんし)」について説明します。
前回までに学習した「SVOC」と同じく、英語を前からブロック整理して読んでいくための重要なツールで、英語を使うときに頭を整理することに役立てることができます。
名詞はSとV
「名詞」を解説する一番の目的は、英語をブロックで整理するときに「名詞」の知識が一番使えるからです。例えば
I want a wallet.
という文の中で、名詞はどれでしょうか?
答えは「I(私)」と「wallet(財布)」です。SVOCで分解すると、
S | V | O |
I | have | a wallet |
私は | 持つ | 1つの財布を |
となって、名詞がSブロックとOブロックにあるのがわかります。このように、SとOブロックは基本的に名詞が入ります。これ非常に大切な知識なので、必ず覚えておいてください。
2つの名詞:”名称”と”名前”
名詞は、あらゆるものの「名称」・「名前」を表します。
「名称」を表す名詞を「一般名詞」、「名前」を表す名詞を「固有名詞」と言います。
世界にたくさんある「名称」:一般名詞
さっそく、「名称」を表す「一般名詞」の例をみてみましょう。
世界にたくさんあるモノの名称(一般名詞)
∮πθ | crypto | 暗号 |
💴 | currency | 通貨 |
📊 | chart | チャート |
👛 | wallet | 財布 ウォレット |
🗝 | password | パスワード |
💰 | coin | コイン |
☕️ | coffee | コーヒー |
🥤 | cup | カップ |
これら全ての「名称」は、世界に無数にあります。
例えば、「wallet(財布)」という「名称」について考えてみます。普段の生活で使う「財布」は、非常に多くの種類の形やブランドのものがあり、仮想通貨の管理で使う「財布(ウォレット )」にも非常に多くの種類があります。
「password(パスワード)」という「名称」でも同じことが言えます。管理人が普段gmailなどのメールアドレスや、仮想通貨ウォレットで使っているパスワードだけでもかなりの数があり管理が結構大変です。皆さんもそうではないでしょうか?
このような、”世界中に無数にある「名称」”を、「一般名詞」と呼びます。
世界に1つしかない「名前」:固有名詞
「世界に無数にあるモノ」を区別するために、「名前」というものが存在します。
例えば、「「通貨」という名称を持つモノ」は世界に無数にあります。そのような無数にある「通貨」を1つ1つ区別するために、「ビットコイン」や「イーサリアム」という固有の「名前」がつけられています。
「トム(人)」や「日本(国)」などの「名前」も同じで、例えば「トム」は、「人」という名称の中で他の「人」と「トム」を区別するためにつけられた名前です。
この「名前」は、固有のもので世界に一つしかありません。だから「固有名詞」と呼ばれ、一般名詞と区別するために頭文字を大文字で表記します。
世界に1つしかないモノの名前(固有名詞)
👦 | Tom | トム |
🎩 | Mr. Elon Musk | 通貨 |
🇺🇸 | America | アメリカ🗽 |
👛 | wallet | 財布 |
💰 | Bitcoin Ethereum Litecoin | ビットコイン イーサリアム ライトコイン |
☕️ | coffee | コーヒー |
🥤 | cup | カップ |
「名前(固有名詞)」が大文字で始まる理由
イギリスやアメリカなどの英語圏の国では、「名前」は非常に大切なものという考えがとても強いです。
日本でも、例えばスタジオジブリの「千と千尋の神隠し」の中で主人公の女の子が、「千尋(ちひろ)」から「千(せん)」に変わってしまった「名前」を、物語の中で必死に取りもどしていきます。
千尋のボーイフレンドの「ハク」も、自分の本当の名前を忘れてしまっていましたが、最後に「琥珀川(こはくがわ)」という彼本来の「名前」を取り戻します。
このように、物語全体のテーマとして「名前」が使われていることがとても印象的な作品でした。
このような、「名前」は世界に1つだけで非常に重要なものである、という考えが英語には明確にあって、名前を表す「固有名詞」の頭文字が大文字であるのはその重要性を表している、と管理人は考えています。
固有名詞が大文字で始まる理由
→「名前」は世界に1つだけで非常に重要なものだから
Bitcoin(ビットコイン)
Ethereum(イーサリアム)
Litecoin(ライトコイン)
固有名詞の表記は、ナナメ文字
文の中で、特に専門的で難しい固有名詞は、「Ethereum」などのように、ナナメ文字で表記されることが多いです。こういう単語が出てきたら、わからない!と思考停止になるのでなく、ああ固有名詞で何かの名前なんだなと、まず一旦落ち着いてください。試験であれば、それが何なのかを説明している文章は必ずその単語の周りにあるので、探してみてください。普段は「Ethereum 意味」というようにググってしまえば、すぐに答えは見つかります。
名詞とSVOC
では、冒頭で確認した名詞とSVOCの関係をもう一度みていきます。まずこの例文をみてください。
Tom found a wallet.
この文を「SVOC」を使って分解すると、
S | V | O |
Tom | found | a wallet |
トムは | 見つけた | 1つの財布を |
となり、青色の単語が名詞で、「主語(S)」もしくは「目的語(O)」は基本的に名詞です。
もちろん例外でそうではない場合もありますが、まずは、「主語・目的語は名詞」ということを覚えておいてください。今回は説明を省略しますが、英文が長くなればなるほどその英文をブロック読みして理解していくのに、この知識が非常に便利になります。
「主語(S)」・「目的語(O)」は名詞
「a」や「an」で「1つの」と個数を示
名詞の前についている「a(1つの)」は、「名詞の数を表す」という日本語には無いルールであるため忘れてしまいがちなルールです。
「一般名詞」とは「movie」や「cup」のように「世界に無数にある名称」でした。「世界に無数にある」ため、それがいくつなのか、個数を相手に明確に伝える必要があります。
👛世界に無数にある「財布」👛
例えば、「wallet(財布)」という一般名詞を、会話や文の中で使う場合を考えてみます。
私は財布を持っている。
と英語で言ってみましょう。シンプルな文ですが、
I have wallet.
としてしまうと、相手にちょっと不親切になります。
これは日常会話では全然問題なく通じるんですが、厳密に言うと正しくないんです。これだと、「wallet」をいくつ持っているのかがわからないからです。「wallet」という名称のモノは世界に無数にあるので、それがいくつなのか、個数を相手に提示してあげるのが英語のルールなのです。
👛wallet👛がいくつなのか、「個数」についての情報を加える
👛財布はいくつなのか、個数を示す
私は財布を持っている。
を英語で言う場合、個数を示す時は2パターンの言い方があります。
財布が1つの場合👛
I have a wallet.
「a」を名詞の前につける
財布が1つ以上の場合👛👛👛…
I have wallets.
「s」を名詞の語尾につける
❌
I have wallet.
🚨財布が何個かわからない
このシンプルな英語を話す時も、1つ意識を変えるだけで「英語脳」への重要なステップとなります。例えば「財布が1つ」の場合は、それを意識して、「財布は1つなんだ」ということを意識して音読してください。
S | V | O |
I | have | a wallet. |
私は | 持つ | 1つの財布を |
逆に1つ以上で「wallets」を使う場合は、「1つ以上なんだ」と意識して
S | V | O |
I | have | wallets. |
私は | 持つ | 財布たちを |
と、赤文字の部分まで意識して音読できれば、英語脳を作るとても良いトレーニングになります。
例題:「1つ」か「1つ以上」か
では、次の日本語を英語にしてみましょう。「1つ」なのか、「1つ以上」なのか、自分で決めて英語にしてみてください!
本が1冊以上の場合
本が1つの場合
[/box03]
「1つの」を表す時に、普通は「a wallet(1つの財布)」のように「a」を使います。 なので、 私は1つのりんごを持っている。 と英語で言う場合、 I have an apple. となります。 名詞が1つ以上である場合を示す「複数形」については、詳しく挙げるとキリがないのでとりあえず今は 💡名詞が1つ以上の場合は「s」をつけないといけない ということだけ覚えておいてください。 「s」をつける以外にも、例えば有名どこで言うと「man:男性(マン)」の複数形は「men(メン)」「woman:女性(ウーマン)」の複数形は「women(ウイメン)」というように、不規則に変化する複数形もあるんですが、 今は「ブロック読み」のための最低限の知識を知ることが最優先なので、詳細は別記事に記載します。 ではここで、もう一度先ほどの、 私は財布を持っている。 という日本語を英語にしてみましょう。 「目的語(O)」が「a wallet」となり、1ブロックになっています。 厳密には、目的語は「wallet」だけなのですが、ブロック英文法では「a wallet」を目的語として1ブロックで扱います。 そしてこの「a wallet」について、それがどんな状態・様子なのかについての説明を加えていくことで、目的語(O)に当てはまる1ブロックが徐々に長くなっていくのです。 例えば、私の財布は”かっこいい(cool)”のだという情報を加えてみると、 となりますね。 となります。 このように、名詞がどんな状態・様子なのかについての説明を加えることで、「目的語(O)ブロック」が徐々に長くなっていきます。 このことは、「英語をブロックに整理する」上で非常に大切なことなので、覚えておいてください。 例えば、下の文のように文が長くなると少し難しいと感じると思います。 I have a wallet which is made in Italy. でもこの文も、ブロックに整理すると「目的語のwalletを後ろから説明してるから長くなってるんだ」ということが見えて、簡単に読むことができます。 次の記事ではまず、「cool(かっこいい)」や「very cool(とてもかっこいい)」という、名詞の状態を前から説明する「形容詞」ということばについて学習していきます。 今は非常に細かい話をしていて、なかなか「英語を使えるようになった」という実感が湧かないかもしれません。しかし、細部を制することで全体が見えてきて、自由に英語を使うことができるようになるので、名詞や形容詞などの「品詞」についての理解は是非深めて頂ければと思います。「a」と「an」の違い
ただ例外があって、名詞の頭文字が「a・i・u・e・o」の場合、「an」を使います。
※「an」を名詞の前につけるa an account 1つの帳簿 i an icon 1つのアイコン u an umbrella 1つの傘 e an egg 1つの卵 o an opinion 1つの意見 「複数形」の詳細はまたのちほど
「a wallet」で1ブロック🧱とする
S V O I have a wallet. 私は 持つ 1つの財布を 前から名詞を説明する
S V O I have a cool wallet. 私は 持つ 1つの
かっこいい
財布を
更に、私の財布はどのくらいかっこいいかというと、 “とても“かっこいいのだ、という情報を加えると、S V O I have a very cool wallet. 私は 持つ 1つの
とてもかっこいい
財布を
特に長い文になればなるほど、その威力を発揮します。後ろから名詞を説明する
S V O I have a wallet<=which is made in Italy.> 私は 持つ 1つの財布
<=イタリアで作られた>
を