📙前置詞で名詞を後ろから説明
- 前置詞のルール=”名詞の前に置く詞”
- 名詞⬅︎<前置詞+名詞>の形
- 「at・on・in」のコアイメージ
- 「at・on・in」と時間
・at 何時何分/時間帯
・on 曜日/特定の日
・inin 月・年・季節(時間の幅がある)
「前置詞」は、どの文法書でも説明されるのはうしろのほうです。
学生の頃、この「前置詞」ってめっちゃ出て来るのに全然解説してくれんやん!と思ってました。そして実際に英語を使い始めて、やっぱり、もしかしたらこの「前置詞」こそ1番使われているのではないか、と思う。1番かどうかはともかく、少なくとも学校の授業で多くの時間を割く「比較級」や「完了形の種類」などより、遥かに使用頻度は高い。
今回のレッスンでは、❶前置詞の基本ルールを解説し、❷which(関係代名詞)やdoing(分詞)と同じように、前置詞で名詞を後ろから説明する方法を、❸それぞれの前置詞のコアイメージとともに解説します。
前置詞は数が多い上に、1つの前置詞に対し複数の意味があります。まずは各前置詞のコアイメージを1つ掴んで、そこから周辺の意味へ連想させていけば表現力もきっと上がるはず。1つずつ、最近流行りのポルカモンを集めるイメージでイメージを掴んでいきます👌
基本ルール:名詞の「前に置く詞」
前置詞ということばを分解すると、「前に置く詞」。何の前に置く詞なのか、というと、「名詞」です。
これが、前置詞の最も基本的なルールです。
📕前置詞のうしろは名詞
Look at /the cat on the roof.
見て/その猫を<屋根の上の>
「at」のうしろ「the cat」
「on」のうしろ「the roof」
I /have /a plan <about increasing my asset>.
私は/持つ/1つの計画を<資産を増やすことについての>
「about」のうしろに「increasing my asset」
※ここでのincreasingは「〜すること」という動詞の名詞形(動名詞と言います)
💡例外:前置詞→形容詞/副詞
📙前置詞+形容詞
for free:無料で
for sure:確かに
for long:長い間
📗前置詞+副詞
for ever:永遠に
from abroad:海外から
until recently
これらも、それぞれの前置詞のコアイメージを掴めば覚えやすくなります。
前置詞一覧表
ここで、全ての前置詞を一覧で載せておきます。コアイメージを一言添えてますが、今はそういうものかと眺めてください。

[名詞⬅︎<前置詞+名詞>]
前置詞には色々な役割がありますが、ここでは「名詞を後ろから説明する用法」の1つとして前置詞を紹介します。実はさっきの例文で、既にこの例が出ています。
(that is) が省略されている
Look at[the cat <on the roof>].
見て[その猫を<=屋根の上の>]
ここでは、「the cat」を<on the roof>で後ろから説明しています。
実はこれは、
Look at[the cat <that is on the roof>].
見て[その猫を<それは屋根の上にいる>]
とも表現できます。もう1つの例文も、同じ構造です。
I /have[a plan <about increasing my asset>].
私は/持つ[1つの計画を<=資産を増やすことについての>]
「a plan」を<about increasing my asset>で後ろから説明しています。これもthat is を使って、
I /have[a plan<that is about increasing my asset>.
私は/持つ[1つの計画を<それは資産を増やすことについてのもの>]
と表現できます。
「which/who/that(関係代名詞)」や「doing/done(分詞)」でやってきた構造と同じだ、ということが理解できると思います👌
前置詞のコアイメージと使用例
では、前置詞で「名詞を後ろから説明」する例を見ながら、それぞれの前置詞のコアイメージも見ていきます。(前置詞の数はかなり多いので、数回のレッスンに分けて解説します。)
イメージは絵で掴むのが1番なので、管理人の愛犬「シナモン(Shinamon)」をイラスト化しました🐶
よろしくわん
今回は、最も基本的な前置詞である「at・in・on」を紹介します💪
at・on・in のコアイメージで名詞を説明

at:“点”

点に接するしなもん
「at」のコアイメージは”点“。場所や時間を、広がりのない“点”でとらえているときに使います。
場所を“点” でとらえる
Shinamon at the station is waiting for the train.
S | V | O | |
Shinamon <=at the station> | is waiting for | the train | |
シナモン<=その駅の> | は待っている | その電車を |
ある場所(ここではstation:駅)を、広がりのない“点”として捉える場合に「at」を使う。例文では、地図の上から駅を点で見ているイメージ。
これからシナモンは、電車に乗って今いる駅から遠くの駅に旅に出る、という情景を思い浮かべられます。
💡駅を、点よりも広い“空間”で見る場合は「in」を使う。
Shinamon<in Tokyo station> found a good restaurant.
シナモン<=東京駅の中の>は良いレストランを見つけた。
チャート上の点
グラフやチャート上の出来事を説明するとき、点を表す「at」を使うと便利です。
The BTC price at the deepest bottom rose up by 25% today.
S | V | O | 時 | |
The BTC price <=at the deepest bottom> | rose up | by 25% | today | |
BTC価格 <=最底値地点にあった> | 上がった | 25% | 今日 |
チャート上の点は、よりイメージしやすいと思います。この文は、昨日恐怖のドン底の底値地点にあったBTCが、今日25%価格を回復したと、いう意味になります。
時間を“点”でとらえる
時間も、“点”でとらえられます。さっきのビットコイン価格の例文を書き換えてみます。
The BTC price at 9:00pm may be the biggest market correction in this year.
might:may(かもしれない)の過去形
market correction:市場の反発、調整
S | V | C | 時 | |
The BTC price <=at 9:00pm> | might be | the biggest market correction | in this year | |
BTC価格 <=9:00時点の> | だったかもしれない | 最大の 市場の調整 | 今年の中で |
「at」を使ったことで、「9:00pm時点の」というニュアンスが出せます。9:00pmを1つの点として捉えているのです。
in:“空間”

箱の中のしなもん
「in」のコアイメージは、“広がりのある空間の中”です。図のように、「箱」の中にいるというイメージが1番わかりやすいと思います。(我が家のシナモンは、ワンちゃんを電車などで移動させるときに使う箱型のカバン、”クレート“の中に入るのが大好きです)
場所を“空間”でとらえる
Shinamon in Tokyo station found a good restaurant.
S | V | O | |
Shinamon <=in Tokyo station> | found | a good restaurant | |
シナモン <=東京駅の中の>は | 見つけた | ある良いレストランを |
ある場所(ここではTokyo station)を、広がりのある“空間”として捉える場合に「in」を使います。東京駅を1つの広い空間で見るイメージ(実際東京駅はめっちゃ広い)。広い東京駅の中にいるシナモンは、レストランを見つけてランチでもしたのかな、という情景を思い浮かべられます。
時間を“空間”でとらえる
時間も、広がりのある“空間”でとらえられます。また、ビットコイン価格の例文を書き換えてみます。
The BTC price in this evening kept fluctuating in a narrow range.
keep doing:〜し続ける
fluctuate:変動する(フラクチュエイトゥ)
narrow:狭い(ナーロゥ)
range:範囲(レインジ)
S | V | C | |
The BTC price <=in this evening> | kept fluctuating | in a narrow range | |
BTC価格 <=今日の午後中ずっと> | 変動し続けた | 狭い範囲の中を |
「in」を使ったことで、「今日の午後の間中ずっと」というニュアンスが出せます。「今日の午後」という時間を、広がりのある空間で捉えているんですね。
on:“面”

面の上のしなもん
「on」はよく、「〜の上に」と訳します。イメージとしては、「“面”の上にくっついてる」という感じ。こういうイメージを持っておくと、例えば「壁にかかった時計」は、「the clock on the wall」と言いますが、「壁の上の時計」というより「壁という“面”の上にくっついてる時計」の方が、頭に入りやすいと思います。
場所を“面”でとらえる
Shinamon on the ground runs very fast.
S | V | 方法 | |
Shinamon <=on the ground> | runs | very fast | |
シナモン <=グランドの上に接する>は | 走る | とても速く |
ある場所(ここではthe ground)を、“面”としてとらえ、そこにシナモンが接触していることを表します。ここで使われてるのグラウンドは、“広い面”のイメージですが、「on」は「in」のように“広がり”がなくてもOKです。
なので、もっと“狭い面”に接触している・くっついている場合も「on」を使うことができます。(狭い面であっても、あくまで、点より広い面です。)
例えば、「<首輪につながれた>シナモン」を英語で表すと、
shinamon on a leash
leash:犬などをつないでおく革ひも
となります。革ひもという、ほぼ「面」などないように見える物体も「面」と捉えて「on」を使っているのですね。
この「on」の反対のニュアンスとして使われるのが「off(オフ)」という前置詞。“〜から離れて”というコアイメージを持ちます。首輪をoffした(外した)トイプードルのシナモンは、それはもうめちゃめちゃ速くて管理人は全く追いつけないんですが、それを英語で表現するとこんな感じになります。
Shinamon off a leash runs so fast that I cannot catch her.
S | V | 方法 | |
Shinamon <=off a leash> | runs | so fast that I cannot catch her. | |
シナモン <=首輪から離れた>は | 走る | とても速く 追いつけないくらい |
日本語でも「オンとオフ(仕事と休み)」のように使うので、イメージはしやすいんじゃないかと思います。
時間:曜日/特定の日
「on」の後ろに「時間」をもってくる場合、必ず「曜日/特定の日」がきます。「on」の持つ、『“面” にくっつくイメージ』で考えると、「カレンダー上で、その曜日/特定の日の上にくっついている」という感じでしょうか。手帳やカレンダーで予定を作るとき、よくシールを貼ったりしますが正にそのイメージ。
また、ビットコイン価格の例文を書き換えてみます。
The BTC price on last Monday hit the bottom price.
hit:打つ/ヒットする
【hit – hit – hit】
S | V | O |
The BTC price <=on last Monday> | hit | the bottom price |
BTC価格 <=前の月曜の> | 打った | 底値を |
「at・on・in」と時間
「月曜日に」・「5時16分に」・「夏に」と、日本語ではだいたい「に」で表現できますが英語は「at in on」を使い分けます。これはかなりよく使うので、覚えてしまうと良いと思います!
📕「at・on・in」と時間
・at:何時何分
⌚️時計の秒針が数字の点に接するイメージ
at 12 o’clock(12時に)
at sunset(朝陽が昇る時間帯に)
・on:曜日/特定の日
📅カレンダー上の日付という面の上にシールを貼るイメージ)
on Monday(月曜に)
on May 1st(5月1日に)
・in:月・年・季節などの長めの時間や、短くても時間幅があるときに使う
⏳どちらも「時間幅の中で」というイメージ
🗓長めの時間
in a day(1日で)
in a year(1年で)
in the summer(夏に)
🕰短いが時間幅がある
in an hour(1時間で)
in the morning(午前中に)
in the afternoon(午後に)
時間の例題
ではちょっと例題で、次の時間を英語で言うとき、at in onのどれを使うか考えてみましょう。
「私の誕生日に」
「元旦に」
「ランチタイムに」
「5分で」
「週末に」
「私の誕生日に」
「誕生日」という📆特定の日なので、「on my birthday」が正解。
「元旦に」
これも「元旦」という📆特定の日なので、「on New Year’s Day」が正解。
「ランチタイムに」
「ランチタイム」という時間帯なので、「at lunchtime」が正解。
「5分で」
「5分」という時間の幅の中なので、「in 5 minutes」が正解。
「週末に」
「週末」は、1週間という時間軸の中では点で捉えられるので、「at」を使います。
月火水木金土日
at the weekend
またカレンダー上では土曜日と日曜日という📆特定の日なので、「on the weekend」もOK。
「at the weekend」が🇬🇧イギリス英語、「on the weekend」 が🇺🇸アメリカ英語です。
音読してコアイメージを掴む
では、最後に今回出てきた例文を暗唱し、コアイメージを確かなものにしましょう。

Shinamon at the station is waiting for the train.
Shinamon in Tokyo station found a good restaurant.
Shinamon on the ground runs very fast.
” Shinamon off a leash runs so fast that I cannot catch her…

The BTC price at the deepest bottom rose up by 25% today.
The BTC price at 9:00pm might be the biggest market correction in this year.
The BTC price in this evening kept fluctuating in a narrow range.
The BTC price on last Monday hit the bottom price.
お疲れ様です。次も引き続き、前置詞のコアイメージを解説していきます。細かい説明になり、次回で全ての前置詞の説明はできませんが、前置詞のイメージを掴んでおくと熟語を覚える際にも役立ちますので、少しずつ積み重ねていきましょう。
第1章は「名詞を後ろから説明する用法」を解説するのが第一の目的なので、この第1章で前置詞の全てのイメージを解説するのは避けます。
他の前置詞が出てきても、「ああこれは名詞を後ろから説明しているな」と察知するための知識として、今回と次の記事が役に立てればと思います。